かあちゃんの裏側

50を越えたオバサンが、子育てやら人生やら喋ります。

夫の認知症

夫が、突然、認知症になった。
翌日にはだいぶ戻っていたが、自分がやったことを一つも覚えてない姿は衝撃だった。

娘も驚いて衝撃を受けていた。
二人でこそこそ相談しながら夫を医療機関に受診させるべく立ち回り、機嫌を取り、「行く」と言わせて、やっと安心した。

翌日、昼食取らずに病院に電話を掛けて予約をしたが、携帯電話を落とした娘の尻拭いも重なり、仕事では上司の身勝手な注文に振り回され、私の心はささくれまくった。
帰宅後、夫にも娘にも厳しい言葉をかけた。
夫も娘も、私が優しくしてくれない・下手に出ないので、腹を立てた。
夫は、切り札のつもりで病院受診を「行かない!」と怒鳴った。
私は静かに「分かりました」と答えた。


もう、良いや。
夫がフワフワととんちんかんな言動重ねるのを見た時、生活費を工面することの困難さが恐怖であったが、別居して一人で暮らすことがもう望めなくなることも怖かった。
売り言葉に買い言葉だけれども、この先ずっと、ずっと、夫の機嫌取りするなんて無理。
話の通じない相手になっていくなら尚更。

私は、一人で暮らすために頑張ってきた。
それを救いに毎日耐えてきた。
それが手に入らなくなる位なら、どうだって良い。

明日、キャンセルの電話をする。
家族の尻拭き係は、もうたくさんだ。